メイドインジャパン、ひとつの未来形

Ia ora na!
先日(2021/03/16)のガイアの夜明けで放送された「今こそ“原点”!百貨店サバイバル〜高島屋三越伊勢丹の新戦略〜」。
この中で紹介された高崎高島屋の事例に心揺さぶられ、胸が熱くなりました。

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百貨店は非常に厳しい業界であり、さらにコロナ禍が追い討ちをかけています。
中でも一層厳しいのが地方の店舗。どんどん閉店に追い込まれていく中、8年連続の増収と健闘を続けているのが、群馬県にある高崎高島屋
そこで注目されている売り場が、去年4月にオープンした「メゾン・ド・F」。

www.takashimaya.co.jp
これは、社内起業制度を活用して高島屋の社員 中里康弘さん(34歳)が新規事業として始めたもの。
一般的な百貨店が大手ブランドの商品を取り扱っているのに対し、全国に点在する小規模な工場が作る「ファクトリーブランド」の服や雑貨を取り扱っています。
「ブランドビジネスに依存していては生き残れない。もの作りを行う工場と直接つながり、そのこだわりも客に伝えられる売り場をつくりたい」。
百貨店のバイヤーは本来、自らの足と目利きで商品を集め、作り手の情熱を客に直接伝えること。その”原点”に立ち返り、自分の責任で目利きした”百貨”を取り揃えようという。
中里さんが次に狙うのは、大阪のメリヤス工場が手掛けるカットソー専門のファクトリブランド「エイジ」と、地元・桐生の名産品、4世代に渡って継承し続ける手染め染色工場の「籠染め」とのコラボレーション商品。
高崎店にしかない、中里さんにしかできない、売り場、オリジナル商品です。
(引用:テレビ東京HP)

地方、中小企業が目指す、メイドインジャパンのひとつの未来形を感じました。
中小製造業、産地が「作る」という強みを活かし、こだわり、想いを込めた「ファクトリーブランド」
1社単独ではなく、こだわり手作り×こだわり手作りの融合、化学反応で生まれる唯一無二のメイドインジャパン
消費者は知らないだけで、きちんと伝える仕組みがあれれば可能性は無限大

イデアとは何か?
「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」
(「アイデアのつくり方」ジェームス・w・ヤング著)

地方、中小企業のこだわり技術の新しい組み合わせで商品を開発し、そのこだわりをお客様に伝える仕組みを作る。
私も、そんな役割を担いたいと強く感じました。

それではまた。
Mauruuru

〈直近のセミナーのご案内〉
・4月24日(土)-25日(日)第25回うどん県MGセミナー2021 残席わずか!!
・5月22日(土)-23日(日)TOC利益力改善セミナー2021
・6月19日(土)-20日(日)第26回うどん県MGセミナー2021

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TOC利益力改善セミナー2021〜物理的制約編〜を開催しました

Ia ora na!
3月27日(土)〜28日(日)、TOC利益力改善セミナー2021〜物理的制約編〜を開催しました。
うどん県MGの仲間に加え、香川県の複数の会社、そして、なんと富山県中小企業診断士や奥様、娘さんとご家族で参加してくれた方もいて、とてもバラエティに富んだ20名で2日間楽しく学びました。
また、1日目には四国繊維販売の斎藤会長が顔を出してくれ、差し入れまでしてくれました。
斎藤会長、お休みのところ、ありがとうございました。

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サイコロを使ってのシミュレーションゲーム
TOC導入による変化を体験しながら、「生産性とは何か?」を学びました。

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講義では、主に次の内容をお伝えしました。
・真の生産性とは一体何か?
・見落とされている真実(リードタイムの実態、売り逃しの実態、稼働率の実態)
・部分の合計(部分最適)は全体に一致(全体最適)しない
・組織に秘められた、とてつもない力を発揮する方法とは?
・TOC5ステップの1番目、「ボトルネックを見つける」とは、社内全員の目線を合わせること
・改善の法則「ないじゅか」
・集中の極意「やらないことを決めること」

2日目のビジネスフローの分析、発表では、各社素晴らしい内容で、参加者全員の脳みそがフル回転、活発なディスカッションにより、多くの気づきが得られました。
その場で大きな改善策も見つかり、明日から即実践する決意を表明してくれました。
仲間の前で発表することは、とても勉強になります。
・自分(自社)の状況を整理できる
・仲間(他社)からの質問、アドバイスで見えていなかった点に気づける
・仲間(他社)も、良いところをマネできる
・何より、自分(自社)だけでなく、同じ悩みを抱えている仲間(他社)の存在を知り、共感、勇気づけられる

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感想文にも、とても強い決意が現れていました。
参加者のみんなと作り出した“場の力”が最高で、とても良いセミナーとなりました。
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
ぜひ明日からの仕事で実践してください。

次回のTOCセミナーは、5月22日(土)〜23日(日)に開催いたします。
テーマは、方針制約。
固定観念や思い込みなど、私たちの頭の中のボトルネックについて、どうやって解消していくか?
思考プロセスを使って、企業の課題、個人の課題の解決方法を学びます。
ぜひ楽しみにしていてください。

それではまた。
Mauruuru

〈直近のセミナーのご案内〉
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在庫を削減した!それなのに…

Ia ora na!
あるクライアントの経営会議でのこと。
今年度はコロナ禍でPQ(売上高)を伸ばすことは難しいと考え、膨れ上がった在庫の削減によって収益性を確保しようと作戦を立てていました。
その結果、
「11ヶ月経過で在庫が期首より80百万円削減、20%以上も減らすことができました!」
みんなの頑張りで計画をやり切り、さぞかし収益性が改善できたと思い試算表を見てみると、
「えっ!!!」
衝撃的な数字となっていました。

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なんと粗利率が前年度比で2ポイントも下落していたのです。
「PQ(売上)が落ちている中で、粗利率までもが!?」
試算表の数字から、MQ(限界利益)を算出してみると、
粗利率と同様、m率(限界利益率)も前年度と比べて悪化していました。
※(ここで言う)MQ=PQ(売上高)ーVQ(変動費:材料費、外注費、商品仕入れ、在庫増減)
※m%=MQ/PQ*100

社長:「どうなっているんだ!?大幅に在庫を減らしたのに、収益性は上がるどころか悪化しているじゃないか?」
私:「社長、試算表は財務会計上の利益であり、本当の利益ではありません」
社長:「???」
私:「在庫削減によりキャッシュインフローは大きく増加し、商品別分析でもm率は大幅に改善しています。収益は確実によくなっています」
社長:「?????」

 
試算表では数字が悪化しているのに、実際はよくなっている?
どういうことかというと、財務会計上の計算方法では、実際の商品の収益性とはまったく関係なく、在庫金額が減少すると粗利率、m%は悪化するのです。
でも実際は、在庫削減により会社のキャッシュフローは大幅に改善しています(お金が増えています)。

こう説明しても、よくわかりませんよね。
私もサラリーマン時代、ずーっと違和感を持っていました。
(MGを学んで、やっと理解できました!!)


結論だけをいうと、
試算表、決算書では収益性はわかりません!
試算表、決算書からは、本当のMQ(限界利益)は求められません!
だから、試算表、決算書で儲かっているかどうかの判断をしてはいけません!
ということです。

そもそも試算表、決算書は、税金計算のためのツール。財務会計のための資料。
経営の意思決定のための資料ではありません。
経営で間違った意思決定をしないためにも、ぜひこのことを知ってください。

もっと深く勉強したいと思われた方、ぜひMG(マネジメントゲーム)を受講ください。
それが一番の近道です。

それではまた。
Mauruuru

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経営改革に絶対必要な“最後の詰め”とは?

Ia ora na!
先日訪問したクライアントでの話。
中期経営計画をまとめ上げ、経営幹部と最終確認をしました。
もう一段、上を目指すため、経営改革を行っていくという内容です。
事業戦略、ビジネスフローの確認までは順調に進みましたが、組織のところで今ひとつしっくりときませんでした。
その理由は・・・

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いくら素晴らしい戦略、ビジネスフローを組み立てられても、組織が変わらなければ目標を達成することはできません。組織が変わるとは、簡単にいうと、社員のマインドに火をつけ、行動を促すことです。
経営幹部が考えた新組織図からは、その社員のマインドと行動に火をつける力をあまり感じませんでした。

多くの中小企業が、この“最後の詰め”ができていないことが多いのです。
逆に、私はこれまで、この“最後の詰め”をクライアントと一緒に実行してきたからこそ、経営改革に成功できたと言っても過言ではありません。
組織が変わるために必要な、この“最後の詰め”とは一体何か?

それは、思い切った抜擢人事・人材登用です。
これには、2つの効用があります。
ひとつは、登用された人材による効用。意気に感じ、ものすごい突進力を組織にもたらします。
ひとつは、周りに波及する効用。今までにない思い切った抜擢人事で、会社に新風、変化の兆しを感じ、組織が活性化します。
しかし、多くの場合、特に中小企業は、古い価値観や慣行、これまでのしがらみによって、ここに手をつけることを恐れ、避けがちです。そして、戦略、ビジネスフローまでは考えても、旧態依然の組織体制を引きずっています。これでは何も変えることはできません。改革は失敗に終わります。

「そうは言っても、うちにはそんな人材はいないよ・・・」

絶対にそんなことはありません。
どの会社にも、埋もれているリコモンは必ずいます。
社長から見れば、確かに今は能力不足かもしれません。しかし、潜在性が高く、意欲的で元気な人材は必ずいます。そう言った人材を登用するべきです。
それが見えていない。もしくは、見えていても動かせない。周りを気にする調整型の経営。
人材がいないのではなく、意思決定ができない経営者の問題なのかもしれません。
それでは、経営改革はおぼつきません。
「人事は上から」が鉄則です。
思い切った抜擢人事・人材登用を行ってください。

前述の企業は、どうなったか?
今回、現場リーダーを思い切って上に引き上げる見直しをすることにしました。
会議の最後は、“これで変わる”と一同腹落ちし、晴れやかな気持ちになりました。
絶対やってやりましょう!!

「あなたは、思い切った抜擢人事・人材登用をしていますか?」

それではまた。
Mauruuru

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戦略と戦術のズレ 見てほしい人に見てもらえていますか?

Ia ora na!
今日、「よおこの部屋」に出ました!
お忙しい中ご視聴くださった(身内の ^ ^)みなさん、ありがとうございました。
たくさんのコメント、最高でした!!力をいただきました!!
また、このような機会をくださったよおこさんに感謝です。ありがとうございました。

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話の中で、中小企業の広報のプロフェッショナルであるよおこさんから、
「小島さんのブログ、見てほしい人に見てもらえるブログですね」と、とてもありがたいお言葉をいただきました。
めちゃくちゃうれしかった!!
なぜなら、私自身が一番意識して取り組んでいるポイントを褒めてもらったからです。

「見てほしい人(ターゲット:戦略)に、ブログを見てもらう(媒体・内容:戦術)」
これ、当たり前のことなのですが、とても重要なんです。
というのも、実際にはなかなかできていないことが多い。

例えば・・・
ある中小企業の社長との打ち合わせでのこと。
その会社は、現在、大手コンサル会社に依頼して、DtoC(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)のための戦略、戦術、仕組みづくりを進めています。今月末、いよいよWebサイトが完成するとのこと。
立ち上げ間近となり、その後の販促の方法や具体的な施策を訊ねてみたところ、ちょっと違和感を感じました。
それは、「戦略と戦術がズレてないか?」ということです。
どういうことかというと、
社長が考えているターゲット層(戦略)に対し、具体的な施策(戦術)がそこにリーチ(到達)していない、ズレていると感じたのです。ターゲット顧客と媒体・施策がズレている。もっと言うと、その施策は大手コンサル会社の標準化されたコンサルプロセスをなぞっているだけで、社長が考えている戦略と大きくズレた戦術に感じたのです。
これでは、ターゲットに情報が届かず、知ってもらえないのではないか?
逆に、大手競合と同じ土俵に上らされ、せっかく社長が考えて考えて考え抜いた差別化戦略が無力化してしまうのではないか?
そのことをお伝えすると、社長も納得し、急いでそのコンサル会社と詰め直すこととなりました。

このコンサル料、中小企業としては、かなりの高額を毎月払っています。
もしかすると、これが原因?
高いものは良いという思い込み。
「これだけ高額のコンサル料を払っているのだから大丈夫」と思ってしまい、任せっきりになってしまう・・・

何が大丈夫なのか?
どこまでを相手に任せるのか?
そこを明確にし、社長が主体となってプロジェクトを動かし、チェックすべきです。
肝心の部分は自分で意思決定し、相手に委ねてはいけません。
さもないと、貴重な貴重な大金を注ぎ込んで、取り返しのつかないことになります。

戦略と戦術のズレ、難しく考える必要はありません。
ターゲットを思い浮かべ、戦略と戦術が一気通貫になっているか?チェックすればいいだけです。
「その顧客に届いているか?」
「見てほしい人に見てもらえているか?」
ぜひチェックしてみてください。

それではまた。
Mauruuru

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リスク耐性って、メンタルの問題?

Ia ora na!
先日のふとんMGでのこと。
リスクカードが続き、2期の成績は今まで見たことがないくらい散々でした。
苦笑いしながらも、心の中では動揺を隠せませんでした。
「まだまだメンタルが弱いな・・・」
いつものように自分のメンタルの弱さを反省しながらも、ふと違ったことが頭をよぎりました。
「リスクに対して弱いって、メンタルの問題なのかな?」

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リスク、それは好ましくない事象が発生すること。
現在のコロナ禍は、まさに大きなリスクです。
これは誰にとっても、精神的にも、経済的にもきついものです。
それに対して、リスクに強い人、弱い人の違いは、何なのでしょうか?
メンタルの問題?

私の頭をよぎったのは、「考えている時間軸の違い」ということでした。
リスクに弱い人は、その事象による目の前の影響に右往左往してしまっています。
リスクに強い人は、その事象を長い時間軸の中で捉え、受け入れ、考えているように思います。

「迷ったときほど遠くを見よ」
そうすれば自ずと取るべき行動が見えてくる
遠くを見ると景色はより鮮明に見えてくる
近くを見れば船酔いする
近くを見れば見るほど粗が見えてくる
しかし遠くを見ると、それらが誤差であることがわかる
ソフトバンク 孫正義

「何事も長期のソロバンで考えることができるようになると、経営はあまり難しくない」
スター精密 佐藤誠一)

誰にとってもリスクはいやなものです。
しかし、リスクカードを引いてそのことに右往左往するのではなく、遠くを見て(中期計画を見据えて)意思決定する。
そうすると、誤差の範疇となり、難しくなくなる。

コロナ禍は、本当に厳しい環境です。
この不可抗力に対して、右往左往してしまいがちですが、今一度、遠くを見据えて意思決定する。時間軸を長くすることで、リスク影響を小さくし、問題解決を容易にする。
この「長い時間軸で考える」ことが大事ですね。私も心がけたいと思います。

それではまた。
Mauruuru

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設備投資というものは・・・(3)減価償却の金融機能

Ia ora na!
今回も減価償却の金融機能について。
前回のブログに対して、いくつかコメントをいただきました。
ありがとうございました。
特に、設備投資の原資となる長期借入金の返済について、コメントが多かったですね。

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こんな定石があります。
「設備投資額は、その期の減価償却費と同額にする」
これはこれまで述べてきた減価償却の金融機能がわかれば、理解できます。
要は、減価償却費の範囲内であれば、新たな資金を調達してこなくても減価償却費分のキャッシュは残るので投資できるということです。
減価償却で減った分を投資で増やしていきますので、常に安定した状態を保てます。
しかし、これはあくまでも通常の設備投資の場合です。絶対にこれでなければならないということではありません。積極的な事業を展開していかなければならないときは、減価償却費を上回る投資も当然あります。その時大事なのは、長期計画です。
また、償却年数の長い投資(回収に時間のかかる投資)と短い投資は区別して計画、運営、管理することが大事です。
定石は知っておくべき。一つの物差しとして、押さえておいてください。

減価償却費の運営について、もうひとつ。
財務会計の原理原則、経理の常識では、「法定耐用年数」に従って償却します。
これは税法上、決められているものです。
しかし、この法定耐用年数、経営者からすると納得できない場合が多くあります。
どういうことかというと、変化の激しい事業環境の中で、設備の陳腐化が早くなっています。実際に使えるのがせいぜい5年、持って6年というのが精一杯であるのに、税法上は12年で償却という場合です。

「決算処理上6年で償却したとしても、税法上は12年で償却しなければならない。だから、もしそうすれば最初の6年は償却が増えて利益は減る。ところが、税金計算では法定耐用年数の12年での償却となるので利益は減ってもその分の税金は減らないことになる。いわゆる税金を払って償却する有税償却になる」
(引用:「稲盛和夫実学 経営と会計」 稲盛和夫著)

これって、どう考えますか?

稲盛さんは、
「たとえ、実務上の常識がそうであったとしても経営や会計の原理原則に従えば、有税であっても償却すべきである。6年でダメになるものを12年で償却したら、使えなくなっても償却を続けることになる。すなわち実際に使っている6年間は償却が過小計上されており、その分があとの6年へと先送りされていることになる」
「『発生している費用を計上せず当面の利益を増やす』というのは、経営の原則にも会計の原則にも反する。そんなことを毎年平然と続けているような会社に、将来などあるはずがない。『法定耐用年数』を使うという慣行に流され、償却とはいったい何であり、それは経営的な判断としてどうあるべきなのか、という本質的な問題が忘れられてしまっているのである」
(引用:「稲盛和夫実学 経営と会計」 稲盛和夫著)

このことからも、やはり財務会計管理会計は違うということですね。
この違いを経営者は認識して、“利益”とは何か?、何を持って意思決定すべきか?を見誤らないようにしなければならないと感じました。

それではまた。
Mauruuru

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