第29回うどん県MGを開催しました

Ia ora na!
12月18日(土)〜19日(日)、第29回うどん県MGを開催しました。
これまで同様、広い会場、検温、アルコール手指消毒、マスク、定期換気等、細心の注意を払って行いました。
年末のお忙しい中、8卓48名と多くの方にご参加いただきました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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12月は、年末恒例の事例発表!!
うどん県東京支部長の秋山さんに、「社員の視点から見たMG」と題して、発表していただきました。

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商品の流れ、戦略チップ、経営計画の3つを柱に、MGでの学びを、リアルなビジネス、仕事にいかに落とし込んでいったか?を、たくさんの事例を交えて話していただきました。
また、一社員としてMGを通じて学んだ「在り方」、そこから未来につながる個人としてのビジョン、会社としてのビジョンを教えていただきました。
最後に、参加している経営者、社員それぞれに対して、社員の立場から、MGを学ぶ姿勢や心構えについて、熱いメッセージをいただきました。

MGを学んだ者にとって、一番の課題が、どう実業に落とし込んでいくか?ということ。
その課題に対して、多くのヒントや答えを与えてくれる発表でした。
MGという共通言語を持った参加者全員には、MGと実業がつながった瞬間だったと思います。

さらに、これまでの事例発表は、すべて経営者にお話いただきました。
今回、社員の視点から話していただいたことで、今までとはまた違った、新たな気づき、刺激となりました。
その証拠に、感想文には「秋山さんの事例発表最高でした!!」「感動した!!」とのコメントばかり。
そして、面白かったのは、
経営者にとっては、MGをどう導入していくのか?
管理職にとっては、部下とどう接していくのか?
社員にとっては、MGをどういう心構えで受講していくのか?
それぞれの立場ごとに、それぞれの視点で考えるきっかけとなった感想が多くありました。
これこそ、水平教育、芋洗い!!
インストラクターの私もたいへん勉強になりました。
新年に向けて最高の締めくくりとなりました。
秋山さん、ご対応いただき、本当にありがとうございました!!

ことがら表彰は、以下の通りです。

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うどん県の仲間から、藤井洋一郎さんが200期達成!!
おめでとうございます。

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今年を締め括るのにふさわしい、盛大で濃厚な2日間でした。
これも、ご参加いただいた皆様のお陰です。ありがとうございました。

来年のうどん県MGの予定です。
ぜひ、ご検討ください。
第30回 2022年4月23日(土)−24日(日) REAL利益感度分析
第31回 2022年6月18日(土)−19日(日) 損益分岐点分析
第32回 2022年8月20日(土)−21日(日) キャッシュフロー分析
第33回 2022年10月22日(土)−23日(日) BS経営 
第34回 2022年12月17日(土)−18日(日) 事例発表

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それではまた。良いお年をお迎えください。
Mauruuru


〈直近のセミナーのご案内〉
・3月25日(金)-26日(土)TOC利益力改善セミナー2022 受付中

第28回うどん県MGを開催しました

Ia ora na!
11月20日(土)〜21日(日)、第28回うどん県MGを開催しました。
これまで同様、広い会場、検温、アルコール手指消毒、マスク、定期換気等、細心の注意を払って行いました。
今回は、6月に開催を予定していたのを延期した関係で、会場は四国繊維販売株式会社様の「いこい」をお借りして行われました。
8卓44名の方にご参加いただきました。ご参加いただいた皆様、四国繊維販売様、ありがとうございました。

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今回の講義のテーマは、「損益分岐点分析」。
「採算とは何か?」ということから考えて、損益分岐点の戦略的意義を整理しました。
「0」の発見って、本当にすごいですよね。
これがわかると、一気に戦略の幅が広がります。
そして、いろいろ学んでも実務に活かさなければ意味がない!!
ってことで、過去を分析するのではなく、未来を作るための損益分岐点の活用方法、事例を学びました。
改めて、損益分岐点分析は強力な武器であると感じました。

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感想文では、こんな声をいただきました。
損益分岐点の講義はとてもおもしろかったです。やはり、MGでの一番のポイントである「Qの概念」の重要さを実感しました。また、「損益分岐点比率*Q」のお話や損益分岐を時間で考えるお話も勉強になりました。
・「Qの視点」「現場はQで考える」の言葉が実業での製造部である自身には改めて学びになった。また、Qもどういう視点で見るかで分析の幅がこんなにも広がる点は目からウロコだった。
・今回の講義で学んだ損益分岐点を知ることで、経営計画の立て方が変わること、どの段階(日数)で達成するか、達成できそうにない時の計画変更など、実務で活かせることがたくさんあると感じ、嬉しく思います。また、損益分岐点を経営陣だけでなく社員と共有し、同じ志を持って取り組んでいきたいと思いました。明日より、会議の進め方を改善して、1つ1つ実務に落とし込んでいきます。
・奥の間グラフの横軸の時間の概念について、もっと意識すべきだと気づいた。締めが決まっている中で、どこでFをとらえられるかが非常に大切であると学びました。Fを早く回収できる工夫と計画を立てることが経営者としての役割であると認識しました。明日以降、その視点を持って仕事をしていきます。
・普段のMGでも毎回決算時に計算しているf/m比率が、経営の戦略を決めるために重要な役割を果たしていることがわかった。4期の前の経営計画を立てる時は「G」を目標にするのに、中間決算では「損益分岐Q0」を基準にやるかどうかを決めることを不思議に思っていたが、後半の戦略を考えるために損益分岐Q0というターニングポイントを押さえておくことが必要なのだとわかった。

その他、たくさんのご感想をいただきました。
ありがとうございます。今後の講義に活かしていきます。

ことがら表彰は、以下の通りです。

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うどん県の仲間から、高橋朋宏さんが200期達成!!
おめでとうございます。

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多くの県外西研の仲間が来てくれて、気づきや刺激の多い交流ができました!!
何より楽しかった!!!
ぜひまたお越しください。みんなで待ってます。

次回(第29回)は、12月18日(土)〜19日(日)です。
今年最後のMGは、恒例の事例発表。
お楽しみに!

それではまた。
Mauruuru

〈直近のセミナーのご案内〉
・12月18日(土)-19日(日)第29回うどん県MGセミー2021 満席御礼
・3月25日(金)-26日(土)TOC利益力改善セミナー2022 受付中

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設備投資の負の側面

Ia ora na!
昨今、ものづくり補助金とか事業再構築補助金とか、たくさんの補助金がありますね。
このこと自体は長年のデフレからの脱却のために政治施策として必要なことなのですが、補助を受ける中小企業は、単に生産能力増強のための設備投資というレベルで考えてはいけません。
今回は、設備投資の負の側面について考えてみたいと思います。

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設備投資の負の側面は3つあります。
1.設備資金の金利(F3)、減価償却費(F5)、維持費(F2)などの増加、設備を扱う人の人件費(F1)などの固定費増加により、損益分岐点が上昇する。
2.設備資金の返済により資金繰りが圧迫される。特に、今のような不況による売上減少時などは影響が大きくなる。
3.これが最も重大なマイナス面なのですが、変化に対応する機動力と弾力性がなくなっていく

補助金で、設備投資資金の一部を補助してもらっても、上記3つの負の側面は残ります。
仕事が順調に入り、設備が常に動いている時は確かに武器になります。負の側面も気になりません。しかし、設備が動かなくなると、これ程始末の悪いものはありません。
そして、そのリスクは社内の問題ではなく、常に外部にあります。
同じものをずーっと作り続けるのであれば、こんな悩みや問題は発生しません。しかし、市場は常に変化します。お客様の好み、得意先の方針、商品の陳腐化などなど。その時、リスクの度合いは、専用機、専用ライン、自前主義、得意先依存、下請企業ほど大きなものとなります。
ここで共通する経営者の考えは、「現在の状態はこれからもずっと続く」との思い込み、幻想です。そんなことは絶対にあり得ません!
逆に変化が激しい昨今、設備投資のリスクは、ますます大きくなっていくと思われます。

では、どう考えるべきか?

国が提唱しているように、経営革新につながる設備投資を考えるべきです。
「経営革新」とは何か?
①新商品の開発または生産
②新役務の開発または提供
③商品の新たな生産または販売方式の導入
④役務の新たな提供方式の導入、その他の新たな事業活動
経営革新とは、事業者がこれらの新事業活動を行うことにより、その経営の相当程度の向上を図ることです。

さらに究極のビジネスモデル、理想的な経営構造の一つが「ファブレス」、「工場を持たない製造業」という形です。
代表例は、アップル、任天堂キーエンス
ご存知の通り、どこも「超」がつく高収益のメーカーです。
設備をほとんど持たず、自らは強い営業力と優れた事業開発力を兼ね備えた「頭脳集団」。設備投資のリスクがなく、損益分岐点も上がらず、変化に対応する機動力と弾力性を常に持ち続ける、最強のビジネスモデルです。

製造業で大切なことは、社内生産能力ではなく、外注含めた総合的な供給能力という考え方を持つこと。同時に、何よりも高い収益性を持った事業、商品を開発しなければならないということ。そう、研究開発(青チップ)が一番大事。
この視点で設備投資を考えなければなりません。

それではまた。
Mauruuru

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・11月20日(土)-21日(日)第28回うどん県MGセミナー2021 満席御礼
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スキルアップ研修に登壇しました

Ia ora na!
先週の日曜日、スキルアップ研修の講師をさせていただきました。

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これは毎年行われているもので、中小企業診断士を対象にした研修です。
ありがたいことに、香川県での開催に全国各地から集まってきてくれます。
今回も22名と、たくさんの方にご参加いただきました。
ありがとうございました。

毎年開催していると言いましたが、昨年はコロナ禍だったため、残念ながら中止となりました。
2年ぶりの開催!
講義はもちろん、リピート受講の方も多く、久しぶりの再会に近況を報告し合ったり、新たなご縁ができたり、交流会では国家、政治、日本経済から趣味の話まで論じたり、たいへん盛り上がりました。
私にとっても、この講座は独立前〜独立後のスタートアップ期に受講し、勉強になり、思い入れのあるものです。
そして、講師をさせていただいている今でも、1年に1回、自分のこれまでを振り返り、来期以降どうするか?を棚卸しする良い機会となっています。

今回は、私を含め4人の中小企業診断士が登壇し、それぞれの思いで、自立する(正しく稼ぐ)ための心構えと勘所をお話しさせていただきました。

特に印象的であったことが2つ。
ひとつは、講師として初登壇された2人の中小企業診断士の先生のお話しがたいへん素晴らしかったこと。独立に至るまでの思い、独立後の苦悩と覚悟、これまでの取り組み、そしてすばらしい実績、たいへん勉強になりました。「これから何をすべきか?」も明確になっており、さらなる活躍が目に浮かびました。
前回までは2人とも受講生でしたので、参加者にとっては先を行く先輩診断士のリアルなお話がとても刺さっている様子でした。

もうひとつは、受講生のレベルが高いこと。特に、リピート受講生の成長速度が早く、前回お会いした時とは格段にレベルが上がっていました。
当然、課題の内容も高度になっていました。意識が高い仲間の集まりはエネルギーがすごく、ヘトヘトになりました(苦笑)。
講師も受講生もどちらも、目覚ましい、すばらしい活躍をされていることに、頼もしく、大いに刺激をいただきました。中小企業診断士のポテンシャル、可能性を感じました!!

私からお伝えしたことは、ポジショニングとビジネスモデルについて。
私自身の生々しい(笑)、独立13年間の歩みと、自立するための3つのポイント。具体的なポジショニング、ビジネスモデルの変化、改善内容をお話ししました。そして、2021年から2022年にさらにどう進化させていくか?についても。

その中でも一番大事なことは「在り方」。
ややもすると、「ないない病」にかかって、大切な機会を逃しがち。
自分の可能性を広げるために、「何を持つべきか?」を考えているつもりが、逆に「何もない」に陥り、自分自身で限界を作ってしまって可能性を狭めていること。
私たちは必要なものはすでに持っている。大事なのは「どうあるべきか?」在り方と覚悟をもって、行動する。すると、望むものがいつの間にか自然と手に入ってくる。
実体験をもとに、こんなことをお話しさせていただきました。

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今回の講座で、後輩診断士の活躍、力強さに、頼もしさを感じ、大いに刺激をいただきました。
「この講座もそろそろ後輩に譲って、私自身がミッションを達成するために次の新たなステージに挑戦しなければ・・・」。私自身が一番刺激を受けた2日間でした。
ご参加いただいたみなさま、講師の先生、ボランティアでサポートしてくれた先生、事務局の方、ありがとうございました!!

それではまた。
Mauruuru

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収益性と安全性の関係(悪化パターン)

Ia ora na!
収益性と安全性、経営においてはどちらも重要な視点ですが、それぞれがどう影響し合っているのか?は、ちょっとわかりにくいもの。
今回は、これについて整理したいと思います。

収益性とは、PL(損益計算書)に関するもので、一言で言うと、儲けの指標です。
安全性とは、BS(貸借対照表)に関するもので、支払い能力ないし資金繰りの能力を見る指標です。
それぞれがどう影響し合っているのか?
ここでは、売上が減少した場合と売上が増加した場合の2パターンで見てみましょう。

1.売上が減少した場合
売上が減少すると、人件費や経費など固定費の支出負担が重くなり、補填のための資金需要が高まります。
これを借入で賄うと、資本構成が悪化して自己資本比率が低下、安全性が悪化します。
そして、借入増による支払利息の増加から経常利益も圧迫されます。
売上低下と固定費負担増、支払利息増加で経常利益は低下して収益性が悪化します。

f:id:ko-manage:20211104143815p:plain2.売上が増加した場合
売上が減少した場合は、収益性、安全性が悪化するのはイメージしやすいと思いますが、売上が増加した場合でも起こります。このケースは、ベンチャー企業などの成長過程や売上至上主義による拡大過程にありがちなパターンです。
それでは見てみましょう。
売上が増加して売上債権が増え、運転資金が不足します。
さらに在庫投資も増え、ここでも運転資金が不足します。
また、売上は増加しますが、薄利多売でマージンの少ない事業構造であれば、固定費支出の増加から資金需要が増えます。
これらの資金需要を借入で賄うと、資本構成が悪化して自己資本比率が低下、安全性が悪化します。
そして、借入増による支払利息の増加から経常利益も圧迫されます。

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この悪化パターン、因果関係を知っておくことが大事ですね。
その上で、自社のどこを改善すべきかを検討します。
経営は動態的、まさに原因と結果のストーリーがあるわけです。

それではまた。
Mauruuru

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・12月18日(土)-19日(日)第29回うどん県MGセミー2021 満席御礼

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真逆の戦略、取り続けますか?〜イメージで判断しない〜

Ia ora na!
選挙が近いので、前回に続き今回も経済について思うこと。

MG(マネジメントゲーム)をしていると、競争相手やリスクの影響により、経営計画通りにいかないことが多々あります。
その時、当初の経営計画を押し通そうとしても、うまくいきません。
それは、自分が想定できていなかった、見落としていた環境変化に適合できていないから。
周りも見ずに、自分の計画だけを進める。これではダメだと学びます。
外部環境の変化を見て、適時、戦略修正、変更をしなければならないと気づきます。

今の日本も似ていると思います。外部環境に対して、戦略が変えられていません。
今、日本が置かれている外部環境、それは長期間に及ぶ“デフレ”です。
「失われた◯◯年」ってやつです。
このデフレが原因で、ずーっと成長ができていません。

デフレ(デフレーション)とは、需要が不足している状態。需要とは「消費」と「投資」のこと。モノやサービスが売れない状態が続き、企業は収益が悪化、労働者は賃金が下がり、最悪、倒産や失業が増えます。労働者は賃金が下がるとさらに消費をしなくなり、企業は収益が悪化すると投資をしません。需要はさらに縮小して・・・今の日本は、この負のスパイラルに陥り、国民をどんどん貧困化させています。

このようなデフレの時にとるべき施策は何でしょうか?

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引用:奇跡の経済教室【基礎知識編】 中野剛志著

需要対策:大きな政府、積極財政、減税、金融緩和
供給対策:競争抑制、規制強化、国有化、労働者の保護、グローバル化の抑制

この表を見て、どう思いますか?
プライマリーバランス黒字化、消費税増税規制緩和、民営化、派遣社員化、グローバル化・・・」
これまでずーっと行われてきたのは、インフレ対策ではありませんか!?
現状の環境に対して、真逆の対策を取れば、そりゃ、よくなるどころか悪化するのは当然。

構造改革規制緩和、民営化)が叫ばれています。「改革」という言葉のイメージから、私たちは何か現状を打破してくれると感じ、現状の不満、不安を一掃してくれる期待感を持ってしまいがちです。
しかし、これはただのイメージです。
冷静になって現状を分析すれば、デフレ下でやるべき施策ではありません。真逆です。
このように、現状の環境とは真逆の政策をやり続けた結果が、デフレ脱却どころか長期に及ぶデフレという事態を招いていることに、もう気づかなければならないと思います。

言葉のイメージに騙されず、いいかげん「デフレ下でのインフレ対策」という愚行に、私たちは気づかないといけない。

それではまた。
Mauruuru

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・11月20日(土)-21日(日)第28回うどん県MGセミナー2021 満席御礼
・12月18日(土)-19日(日)第29回うどん県MGセミー2021 満席御礼

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日本のBSから思うこと

Ia ora na!
10月のうどん県MG(10月16日(土)-17日(日))では、BS(バランスシート)経営について勉強しました。
PL視点だけではダメで、いかにBS視点が必要か。
その中で、我が国日本のBSについても、少しお話をしました。
財務省が言う「国の借金」って、一体何なんだろう?
BSで見ると、どういうことなんだろう?

すると、それに対する感想がすごかった!
ご紹介させていただきます。
『政府の財政に関しては、国債を発行して得た資金は、財政支出を通じて最終的に日本国民の資産になっているはずなので、「日本政府のBS」は日本の1つの部門のBSに過ぎないのでは?と思います。「日本国民のBS」と合算して日本全体のBSを見れば、国債=日本国民の資産となり、財政問題自体がないのではないかと思いました』

全くの同感!その通り!!
それにしても、なんとレベルが高いこと!!

国の借金と言っていますが、これは政府の借金であって、国債として発行されたものを金融機関が国民から預かったお金で購入するので、国民にとっては借金ではなく債権になります。そして、政府がそのお金で公共投資するとGDP(=経済のMQ)が増加して成長します。
日本経済の主体は、政府だけでなく、家計、金融機関、一般企業、NPOの集合体。日本政府のBSは、まさに1部門に過ぎません。日本国家のBSは、それぞれの主体の資産と負債の合計(連結)になります。
国の借金と言われると、自分や将来世代へのツケのように感じますが、全くの逆なんですよね。
ここで役に立つのが、BS視点。貸方だけを見ていてはダメ。借方はどうなるのかが大事です。

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国の借金問題について、さらにこれは私個人の意見ですが、MG(マネジメントゲーム)の視点から言えば、経済を静態的ではなく動態的に見る、1年ではなく中長期で見ることが大事だと思っています。何もせずにすぐに成長などあり得ません。会社経営ではなく国家経済であれば、なおさらロングレンジの視点が重要。まずは投資が先で、それが時間差となって成長につながる。しごく当然のことだと思います。
どうも「借金」と聞くと、途端に悪いものという感覚で捉えがちですが、MGをやるとそうではないとわかります。

さらに、この投資に対して、「バラマキ」という表現も残念でなりません。
バラマキという言葉からは、意図的にムダという印象を与えていると感じます。
今回のコロナ禍に伴う給付金や助成金、民間の仕事を作るための財政出動、これらは本当にムダなのでしょうか?
国民の生命や財産を守る、国家として成長する投資として、絶対に必要なものだと思います。

ここにも、経理的視点(短期的な勘定管理)と経営者視点(中長期的な戦略)の違いがあるようです。
日々の銭勘定はとても大事ですが、これは戦略、政策ではありません。
そして、銭勘定だけしていては、会社は経営できません。国も同じです。
F(投資、費用=財政支出)をかけた先に、成長がある。

「F(投資、費用=財政支出)が先、G(利益=成長)は後」

この視点を持って、今週末の選挙に投票したいと思います。

それではまた。
Mauruuru

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