借入しても大丈夫な金額はいくら?

Ia ora na!

 

今日は、「借入の目安」についてです。

借入の目安として、よく言われるのが「月商の6ヶ月分(借入金月商倍率)」とか、「借入金が資産の何%か(借入金依存度)」という指標ですが、私には違和感がありました。
なぜ、売上基準、資産基準なのか?
借入金を返済できるかどうかが目安ではないのか?
MG(マネジメントゲーム)をしている時、「月商の〜」「資産の〜」などと考えながら借入はしていません。
一般的に言われているこれらの指標には根拠がない、科学的ではないと感じていました。

事業再生、経営改善支援で再生計画を作成する際、判断基準は、既存借入金の返済ができるだけの収益を事業で生み出せるかどうかです。
具体的には、「税引後利益+減価償却費」、いわゆる簡易キャッシュフローを基準とします。既存借入金がこの簡易キャッシュフローをベースにして何年で返済できるか?で測ります。
この基準であれば、売上基準、資産基準よりは理解できます。
しかし、これにもまだ疑問が残ります。簡易キャッシュフローがそのまま現預金として残る訳ではないからです。

借入金を返す原資は、利益ではありません。現預金いわゆるキャッシュです。
事業には、運転資金が必要です。売上が変化すれば、それに合わせて売上債権、棚卸資産仕入債務も増減します。その時、もちろんお金も増減します。この運転資金を考慮する必要があります。
簡易キャッシュフローから運転資金を加減算したものが、「営業キャッシュフロー」です。
そう、借入の目安は「営業キャッシュフロー」です。
この営業キャッシュフローで返済できるかどうかが、自社の借入限度の目安となります。

売上、利益で借入を判断するのではなく、営業キャッシュフローで判断するのが正しいやり方です。

 

「借入をする際、営業キャッシュフローを基準に考えているか?」

 

それでは、また。
Mauruuru