製造業にとってMQ(限界利益)と並んで大事な指標とは?

Ia ora na!
製造業にとってMQ(限界利益)と並んで大事な指標とは何でしょうか。
「m%(限界利益率)?」
いいえ、それよりも重要な指標があります。

それは、「MQ /H(時間当たり限界利益)」です。

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MQが「効果」の指標であり、MQ/Hは「効率」の指標となります。
とても大事な指標なのですが、実際、中小企業製造業でこれを正しく理解し、把握・活用できているところはほとんどありません。

なぜ製造業にとって、この指標が重要なのか?
それは、製造業には自社の製造能力という制約があり、その範囲内で必要な収益を上げていかなければならないからです。
いくらMQを上げたくても、数量の制約があります。
限られた人・設備で、限られた期間内に製造できる能力には限界があるのです。
もしも、フル操業で必要な収益を生み出せなかったらどうなるでしょうか?
“赤字”です・・・
だから、自社の製造能力の範囲内で果たして必要な収益を生み出すことができているのかどうかを、絶対に押さえておかなければなりません。
そのためのものさしが必要となります。

一般的には、それをチャージレートと言ったりもします。
定義としては、「直接工の生み出す単位時間当たりのMQ(限界利益)」となります。

「MQ(限界利益)とm%(限界利益率)だけでいいのでは?」
と思われる方もいらっしゃると思いますが、製造業においては
限界利益率は高いのに、作りづらく、何度もやり直し、検査も厳しく、えらく手間がかかる製品」
限界利益率は低いのに、手間がかからず容易に作れる製品」
こういうのって、結構ありますよね。
MQ/Hを見ずにm%だけで判断すると、意思決定で大きな間違いをしてしまいます。

経営とは、MQ(限界利益)>F(固定費)。
MQがFを上回ることです。
これを現場効率の視点で見る場合、両辺をH(時間、総工数)で割って、MQ/H>F/Hを考えます。
ここから、
MQ/Hは、目標のチャージレート
F/Hは、損益分岐点のチャージレート
となります。
そして、実際に製造した時の実績チャージレートを比較していきます。
すなわち、効率の物差しには3つあるということです。
・目標チャージレート
損益分岐点チャージレート
・実績チャージレート

「フル稼働で忙しいのに赤字」という会社は、商品の収益性が悪い、チャージレートが低いのです。ここを見ずして経営改善はなし得ません。
MQ(限界利益)が管理できている会社は、次はぜひこのチャージレートにトライしてください。

「MQ/Hを、把握していますか?」

それではまた。
Mauruuru

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