市場地位別マーケティング リーダーの戦略とは?

Ia ora na!
先日のうどん県MGでお伝えした利益感度分析。
どの企業でもP(価格)感度が第一順位となります。
このP(価格)。決定するためには、自社の都合だけでは決められません。
多くの場合、業界における地位によって競合からの影響を受けます。

今回のMGの感想文に、
「最初のコールで青チップ持ちのプライスとしては低いコールをしてしまい、他メンバーの以降のプライスまで下げさせる結果になり、市場を衰退させる要因となってしまった」
というものがありました。とてもよい気づきですね!
これを読んだ時、私の頭の中に市場地位別のマーケティング戦略が浮かびました。

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市場地位別のマーケティング戦略は、米国の経営学者フィリップ・コトラーが提唱した競争戦略理論です。
マーケットシェアの観点から、企業を4つに分類します。
・リーダー
・チャレンジャー
・フォロワー
・ニッチャー
市場における相対的地位により有効な戦略は異なるというものです。

上記の感想文を書かれた方は、この時、青チップを先行したマーケットリーダーでした。
リーダーの戦略定石は、次の4つです。
①市場の拡大(周辺需要の拡大)
②非価格対応
③同質化
④最適シェア維持

①市場の拡大(周辺需要の拡大)
市場規模の拡大を図ること。リーダー企業は競合他社に比べ良質な経営資源を有しており、市場規模が拡大することで必然と市場シェアの獲得が可能となります。
MGで言うと、強い会社盤を有しているので、同卓のメンバーも売れるよう、積極的に卓の回転を良くして、行数を使い切ることですね。

②非価格対応
下位企業が繰り広げる価格競争に安易に応じないこと。業界平均価格が下落すると、最も影響を受けるのは、市場シェア率の高いリーダー企業。このことから、リーダー企業自ら価格競争を持ちかけることはしてはいけません。
先程の感想文では、このことを反省されていたのですね。

③同質化
チャレンジャー企業が行ってきた差別化戦略に対し、リーダー企業が豊富な経営資源でそれを模倣し、無効化する戦略です。
MGで言うと、チャレンジャーが戦略チップで特急してきたところを、自分もさらに追随して、優位差を詰めさせないといった感じでしょうか。

④最適シェア維持
自社が最も顧客化したい消費者層のシェアを維持すること。市場シェアは必ずしも高ければ高い方が良い訳ではありません。投資コストと収益性のバランスで測らなければなりません。
また、シェア率が高くなるほど、企業が望まない消費者も取り込むことになり、経営効率の悪化を招く恐れが生じます。
MGで言うと、すべての市場を占有しようとしないということ。大阪市場、東京市場まで下りてこない。

この市場地位別マーケティングは、競争相手との力関係に応じてターゲット市場とマーケティング・ミックス(製品、価格、プロモーション、流通経路)をどのように関係づけたらよいのかを考察しています。
市場地位が決まり、互いに相手の顧客を奪い合うマーケテイング競争の議論は、市場が成熟した時期に最も当てはまるものです。
それゆえ、この戦略は、主として成長後期から成熟期を通じてマーケティング戦略を考える時に有効です。
MGの戦略を考える上でも、この市場地位別マーケティングはとても有効な指針を提供してくれると思います。

それではまた。
Mauruuru

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