市場制約における「②ボトルネックの最大活用」とは?

Ia ora na!
前回のブログでも書いたように、現在は市場の需要縮小が続いており(デフレ:総需要<総供給)、コロナ禍がそれを加速させています。
こんな時、中小企業はどう改善していけばいいのでしょうか?
今回は、TOCの視点で考えてみたいと思います。

f:id:ko-manage:20210621103123p:plain


TOCの改善ステップは5つ。
ボトルネックを見つける
ボトルネックを最大活用する
ボトルネック以外をボトルネックに従わせる
ボトルネックを強化する
⑤次のボトルネックを見つける

ここで、供給能力よりも需要が少ない場合、いわゆる市場制約の場合、改善のステップはどう考えるべきなのでしょうか?

ボトルネックを見つける
「制約(ボトルネック)は市場にある」という識別はすでにできています。

ボトルネックを最大活用する
市場が制約であるならば、需要を増やさなければなりません。
そこで、「需要を増やす=顧客を増やす」と考えてはいけません。
なぜなら、顧客を増やすためには投資(資金投入)が必要となるからです。
これは④ボトルネックを強化するステップで行うべきこと。
それでは、どうしたらいいのでしょうか?
「“既存客”を無駄にしていないか?最大活用できているか?」と考えるのです。

その時、2つの大きな視点が必要です。
1つは、顧客の選択と集中
全顧客を一律に見るのではなく、主要顧客を選択して集中的にチェックしていく重点志向です。パレートの法則ですね。
1つは、顧客視点でのニーズ把握。
これは前回のブログで書いた、作り手から見た価値(プロダクトアウト)ではなく、お客様に直接会いに行ってニーズ情報を得て、顧客から見た価値(マーケットイン)を把握する。

そして、主要顧客のニーズがわかったら、③ボトルネック以外(社内の各部門)をボトルネック(顧客ニーズ)に従わせるステップ、改善案の検討に移っていきます。

また、必要条件として、最低でも以下のことができていなければなりません。
・高い納期遵守率
・短納期対応力
・顧客期待レベルの品質
これらは、顧客ニーズを調べるときに、まず一番にチェックすべき項目です。
そして、これらは物理的制約の範疇となります。

TOCは、改善の方向性とともに、改善の手順(ステップ)を示してくれます。
この手順を踏んでいくことがとても大事です。
手順を間違えると、せっかくの行動も効果、効率に繋がりません。逆に部分最適に陥ってしまいます。
新規開拓は重要ですが、投資が必要ですし、回収にも時間を要します。
「1:5の法則」(新規のお客様を獲得するには、既存のお客様の5倍のコストがかかる)というものもあります。
「“既存客”を無駄にしていないか?最大活用できているか?」を考えることが、先決です。

7月のTOCセミナーは、この市場制約がテーマ。いろいろと深掘りしていきます。
興味のある方は、ぜひご参加ください。

ボトルネックは、どこか?」
「何を、どの順番で行うか?」
「“既存客”を無駄にしていないか?」
ぜひあなたも、自社に置き換えて再点検してみてください。

それではまた。
Mauruuru

〈直近のセミナーのご案内〉
・7月24日(土)-25日(日)TOC利益力改善セミナー2021
・8月21日(土)-22日(日)第27回うどん県MGセミナー2021 満席御礼!!
・10月16日(土)-17日(日)第28回うどん県MGセミナー2021 満席間近
・12月18日(土)-19日(日)第29回うどん県MGセミー2021

ko-manage.com