“時間”という価値を意識していますか?

Ia ora na!
「うちには強みがない・・・」
中小企業の社長とお話しすると、たまにこのような発言を耳にします。
本当にそうでしょうか?

私が、多くの中小製造業をご支援していて、共通して感じることがあります。
それは、「現場の頑張り!!」です。
納期に間に合わせるために、現場の人はみんな必死になって動き回ります。
それは、終わりが見えない中で昼夜を問わずにです。
これは、本当にすごい!!頭が下がります。
が、しかしです。それなのに、儲かっていません(悲)。
そして、「うちには強みがない・・・」という社長の嘆きです。

ここには、大きな問題が2つあると思います。
1つは、社内の問題、仕組みの問題。効率性ですね。
みんなの頑張りが儲けに繋がるように、生産性を上げるための社内の仕組みを構築できていないという問題です。
これについては、TOCセミナーを受講いただければ解決の方法を学んでいただけます。また、ブログでも別の機会にお伝えできればと思います。

今回は、もう1つの方。社外の問題、価値の問題。効果性です。
私は、こちらの方が重大だと思っています。
具体的に言うと、多くの会社が、自社が提供している価値を考える時、「品質」と「コスト」で判断しています。
「品質が良くて、安いもの」は、売れる。
「品質が悪くて、高いもの」は、売れない。
こう考えていませんか?
そうして、売れるためには「コスト」を安くしなければならないと考え、製造ロットを大きくして、見かけ上(計算上)、「安く」見積もっています。
その結果、実際に受注すると、先ほどの現場の状況を招く・・・。
これが、多くの中小製造業の現実です。
これでは儲かるはずがありません。

実は、ここに、もうひとつの軸「時間」を入れると、見え方ががらっと変わります。
「欲しい時にあるか、ないか」という価値です。
いくら品質が良くて安くても、欲しい時に間に合わなければ売れません。
逆に多少品質が悪く高くても、欲しい時にあればそこそこ売れます。
そう、タイミングが大事なんです。

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しかし、多くの中小企業は、その視点を持っていません。
営業が見積もりをする時も、ロット数で価格を変えますが、リードタイムの長短で価格を変えていません。
“早い”ことは、価値です。強みです。その認識が全くといっていいほどありません。
実は、中小製造業の現場の頑張りは、海外製品と比べて、早く入手できているという価値がある場合が多いです。
それを価格に折り込まないのは、ほんともったいない。
中小製造業が何も言わないから、それをいいことに、得意先である大手メーカーや大手小売店等から、●●方式やら、E●●システムという仕組みを押し付けられ、「明日持ってこい」という状態になっています。その結果、製造現場は大混乱・・・。その上、価格は海外製品と同等なんてことも・・・。
きちんと価格に転嫁できていればそれも儲けにつながりますが、そうではないのです。

「大手はひどい」。
いいえ、これは得意先のせいではありません。
社内の大事な経営資源、頑張ってくれるまじめな社員という独自資源を、自社の強み、価値に変えられていない社長の責任だと思います。
ぜひ、もう一度、“時間”という価値の視点で、自社の強みを再点検してみてください。
「うちの社員ほど頑張ってくれる会社はない!!」
社員の頑張りを時間価値に転換して、業績アップを目指しましょう。
中小製造業の強み、可能性は、まだまだあります!!

それではまた。
Mauruuru

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