ヒット商品の生み出し方〜パジャマスーツ〜

Ia ora na!
突然ですが、この数字、何だと思いますか?
総務省の「家計調査」から拾ったものです。
1990年 18,101円
2000年 10,118円
2010年   5,853円
2020年  2,893円

グラフにすると、こんな推移です。

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これは、1世帯あたり(2人以上の世帯)の「背広服」の年間支出金額です。
すさまじい変化ですよね。
この30年間で▲84%。
このスーツ離れという大きな潮流の上に、直近ではコロナ渦によるリモートワークの浸透が追い打ちをかけました。泣きっ面に蜂。
今回は、この市場で戦っている企業AOKIホールディングスのお話。
(参考:日経トップリーダー2021年9月号)

この厳しい外部環境下で、
「新しいものを生み出していかないと生き残れない」という危機感から、ヒット商品を連発しています。「パジャマスーツ」もその中のひとつ。

https://www.aoki-style.com/feature/pajamasuit/?gclid=TeSter-123


昨年11月に発売し、累計3万着を発売。想定の約2倍の売り上げという大ヒット!!
この事例から私が学んだことは、次の3点です。
①お客様の声を聞く
②タイムリーに販売する
③数撃って当てる

①お客様の声を聞く
「コロナ禍で気を配ったのはお客様の声を聞くことです」
「お客様にどのような変化があったか、どういう職種の人がどんな生活になって、何に困っているのか」
青木社長の言葉です。
開発の起点、アイディアはすべてお客様の声から。この当たり前のことを、徹底的にやられています。全国600店で、毎週、店頭スタッフに声を集めてもらいました。このお客様の声を集める仕組みがあることが強みですね。


②タイムリーに販売する
これまでの業界の常識では、開発期間は1年。
今回のパジャマスーツは、商品企画、素材開発含めて、数ヶ月で商品化。
モデルを用意する時間もなかったため、広報室長が務めるほど(笑)。
それもこれも、「お客様が欲しいものをタイムリーに出せば売れる」から。
これも当たり前ですよね。しかし、実現するためには、開発期間の短縮、スピードアップができなければなりません。これも強みですね。

また、「パジャマスーツ」というネーミングもいい。
直球ド真ん中のメッセージ‼︎このネーミングが、お客様への認知を促進させています。

③数撃って当てる
この成功の陰で、多くの失敗をしてきたそうです。
「できれば失敗したくない。でも行動しなければ何も始まりません。だから失敗から学び、挑戦を続けるのです」(青木社長)
私は、これを数撃って当てると理解しました。単にテキトーに撃てばいいということではなく、撃たなければ始まらない、撃つことで的に当たる感覚が身につき、確率が上がると思います。チャレンジ精神、失敗を受け入れる度量、このトップの姿勢も強みですね。

最後に、これら3点を実現するための大前提として、「小さく始める」ことが大事だと思っています。小さく始めるからこそ、お客様の声を聞き、スピードアップが図れ、数を撃つことができる。失敗しても最小で受け止められる。

どんなに厳しい環境でもヒット商品は生まれる‼︎
とても参考になる事例でした。

それではまた。
Mauruuru

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