わが社を常につくりかえる!!ジャクエツさんの事例

Ia ora na!

 今日は、「事業展開」についてです。

「事業経営とは、変転する市場と顧客の要求を見極め、これに合わせてわが社をつくりかえることである」(一倉定

これは、大企業に限った話ではありません。むしろ、経営資源の少ない中小企業にこそ必要な戦略です。

 具体的な事例として、「幼稚園業界の雄」ジャクエツさんの事例を見てみたいと思います(参考:日経トップリーダー202005号)。

 ジャクエツ

 所在地:福井県敦賀市

 創 業:1916年

 社員数:655人

 売上高:199億3400万円(2019年7月期)

『約4万施設と言われている幼稚園や保育園、こども園のうち、約2万5000施設と取引がある』(日経記事引用)

 全国のマーケットシェア60%以上!
リーダーシップを持てる、負けない主導的地位を築いています。
北陸という地方の会社で、すごいですよね。香川県の私にとって、とても励みになります。

 ジャクエツさんの事業展開を、日経トップリーダーに掲載されていた年表をもとに、アンゾフの成長マトリックスに当てはめてみました。

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1916年、幼稚園の経営を始めたのがスタート。

【市場浸透戦略】
1917-1920年(3年)、幼稚園・保育園で使う教材関係を製造。

【新製品開発戦略】
1962-1968年(6年)、幼稚園・保育園で使う制服、遊具を製造。

多角化戦略
1981年、遊具の拡販を狙った公園部設立。
1989-1994年(5年)、園舎の改装、新築設計等に進出。

【新製品開発戦略】
1995-2003年(8年)、新トイレ、新遊具等を開発。

多角化戦略
2015-2016年、コンサルティング事業に進出。

 

今事例から学んだことは、3つ。

選択と集中。(単年度ではなく)ある期間まとまって時間をかけて、方向性を持って戦略的に経営資源を投入、事業展開している。

・その方向性は、商品開発から、生産、施工、メンテナンス、園舎設計、経営コンサルまで一気通貫バリューチェーンであり、近接事業から徐々に外へ広げている。

・幼稚園・保育園といったターゲット顧客の生涯価値(ライフタイムバリュー)をトコトン追求した結果の事業展開である。

 中小企業は、ややもすると、1社依存が高いか、取引先数ばかり多くて収益性が低いかです。そこには、ジャクエツさんのような戦略がありません。戦略を持つことがいかに大切か。

 

「わが社を常につくりかえているか?」

 

それでは、また。
Mauruuru