外注の正しい考え方

Ia ora na!
今日は、「内外製政策」についてです。

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多くの中小企業が、当たり前のように内製中心、自前主義で考えていますが、本当にこれが正しいのでしょうか?
実は、その逆です。
外注を利用することは、会社にとってとっても重要なことなのです。
外注利用ほど、会社の安全性と収益性を同時に向上させるものはありません。
もっと言うと、外注比率はいくら大きくてもいいのです。
現に、外注が100%となって内製が0のビジネスモデルがあります。
いわゆるファブレスであり、アップルやナイキ、任天堂キーエンスなど、どの会社も高収益企業となっています。

このことから、内外製比率の目標を定め、中長期的な外注整備計画を作って、実現していくことが大切です。

それでは、外注整備計画についてのポイントは、何でしょうか?
「内製で間に合わない時だけ外注する」
「小規模零細でコストがかからない、安い外注と取引する」
この基準でいいのでしょうか?

実は、これも逆。
外注は「大型化する方が良い」のです。

「それではコストがかかってしまうではないか?」
確かに、コストダウンするためには、一見、小規模零細の外注の方が安いように思えます。しかし、その考え方だと規模は零細化し、外注先の数は増加する一方です。
その結果、品質は悪化、納期は混乱、材料支給や検査工数、選別、集荷の手間は増加し、目に見えないコストが膨れ上がっていきます。
コストダウン思考で行ったことが、反対にコストアップにつながってしまいます。

外注の大型化は、確かに部品コストが上がります。しかし、それは技術力や管理力がある証拠、安定供給の証です。
図面さえ渡しておけば、あとは必要な物を、必要な品質で、必要な数だけ、必要な納期で納めてくれます。
部品コストは上がりますが、手離れが良く、管理費が激減し、トータルではコストダウンになります。

さらにもう一つ、大きなメリットがあります。
それは、あなたの会社への経営依存度が低いということです。今のようなコロナ不況下でも、自主独立で経営できる外注先は、売上変動によるバッファーの役割を担っていただける存在なのです。
零細化した外注先は、そうはいきません。あなたの会社への依存度が高く、面倒を見てあげなければ、経営が立ち行かなくなります。

外注は大型化する。そして、ある程度の発言力が持てるよう、上得意先扱いしてもらえるだけの取引シェアを得ることが重要です(取引シェアが高すぎてはダメですよ)。
この考え方で外注整備計画を立てていきます。

外注政策は、自社が生き残る条件として、最も重要な意思決定事項。
社長は、内外製政策について、明確な方針と目標を持ち、取り組まなければなりません。

「外注は、大型化しているか?」

それではまた。
Mauruuru