中小企業基本法って何?

Ia ora na!
菅政権になってから、密かに改正が進められている法律があります。
それは、「中小企業基本法」。
みなさん、この法律をご存知ですか?
とても重要なものであり、少しでも知ってもらいたいので、簡単にポイントを説明します。

中小企業基本法は、いわば中小企業政策の憲法ともいうべきものです。
1963年に制定され、1999年(平成11年)12月に改正されました。

中小企業基本法の目的は、中小企業政策について基本理念・基本方針などを定めるとともに、国及び地方公共団体の責務などを規定することにより中小企業に関する施策を総合的に推進し、国民経済の健全な発展及び国民生活の向上を図ることです。

中小企業基本法における中小企業像は、「我が国経済の活力の源泉」であり、次の役割が期待されています。
1.新たな産業の創出(イノベーションの担い手)
2.就業の機会の増大(魅力ある就業機会創出の担い手)
3.市場における競争の促進(市場競争の苗床)
4.地域における経済の活性化(地域経済社会発展の担い手)
簡単にいうと、中小企業は「我が国経済のダイナミズムの源泉!!」と位置付けられ、日本経済、技術、文化、伝統、イノベーション、雇用、地域活性化等のあらゆる面で大きな役割を担っています。

第3条において基本理念(政策理念)を示しています。
「独立した中小企業の多様で活力ある成長発展」
要するに、中小企業には我が国経済において重要な使命があり、それを果たしてもらうため、独立した中小企業者の自主的な努力を国や地方公共団体がサポートすることを旨としています。

この基本理念の実現のため、第5条において、以下のような基本方針を政策の柱としています。
・経営の革新及び創業の促進
(新商品開発、新しい生産・販売方式、新規事業、創業を促進します!)
・中小企業の経営基盤の強化
(経営ノウハウ、技術、人材、情報等の経営資源を補完します!)
・経済的社会的環境の変化への適応の円滑化
セーフティネットを整備します!)
・資金の供給の円滑化及び自己資本の充実
(融資、信用補完制度などの金融対策、税制対策をします!)

そもそも中小企業の定義って何?と思われた方もいると思います。
中小企業基本法では、中小企業の範囲を以下のように定義しています(第2条)。

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資本金額か従業者数のどちらかの条件が満たされていれば、中小企業者と認定されます。

さらに、もっと小さい、小規模企業者についても定義されています。
「小規模企業者とは、常時使用する従業者が20人以下(商業・サービス業は5人以下)の事業者」

いかがですか?
我が国経済のダイナミズムの源泉である中小企業、それをサポートするための中小企業基本法。とても重要な法律だとわかっていただけたでしょうか?
中小企業の復活なしには、日本経済の復活はなし。

その中小企業基本法が、どのように改正されようとしているのか?
これについては、別の機会に書きたいと思います。

それではまた。
Mauruuru