欲求五段階説 マーケティングへの応用

Ia ora na!
前回のブログで書いたモチベーション理論。
その中のひとつにニーズ理論というものがあります。
人には根源的な欲求があり、その欲求がモチベーションとなり、行動に影響を与えるという考え。そこに出てくるマズローの欲求五段階説。

f:id:ko-manage:20210602235131p:plain

これをマーケティングに応用した事例が、日経トップリーダー2021年6月号に出ていました。

特集「顧客幸福経営」
顧客満足を超える「顧客幸福(カスタマー・ハピネス、CH)」

なるほど!新たな気づきがあったので、ブログにまとめたいと思います。


物質的欲求と精神的欲求
物質的欲求とは、生理的欲求と安全欲求の層。
一般的な商品やサービスは、この欲求を満たそうとしています。これらは、原則的にコストパフォーマンスの良いものから買われていくレッドオーシャン、あるいは公共から提供されるもの。これまで、松下幸之助氏の水道哲学ダイエー中内功氏らのチェーンストア理論、最近ではSPA等、多様な経営手法を用いて人々の物質的要求を満たしてきました。
現在の日本では、この物質的要求はある程度満たされてきており、物質的要求から「精神的欲求」にいかに移行して満たすことができるか?を考え、実行する必要があります。

精神的欲求とは、社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求の層。
これらの層は、お客様が「主体的」「能動的」でなければ欲求を満たすことができないということ。
家いちばCEOの藤木哲也氏は、このことから、「おもてなし」は顧客に尽くすというサービスを厚くしているだけで、結局、物質的欲求に応えようとするビジネスの延長線上にあると言っています。「尽くせばいい」は時代遅れとのこと。
そこで、家いちばでは、顧客の自主性を尊重するため、あえて顧客を「突き放す」ことをしているそうです。そして、面倒なプロセスを経てもらうことで、顧客は主体的、能動的になり、大きな達成感、自己実現感を得るようにしています。

また、「自分のためだけでない、家族や社会のためになれた」という喜び、将来への意義も大切です。未来志向の有意義な行動も、幸福に欠かせないものなのです。

精神的欲求のすべての層を満たせれば最高ですが、どれか一つ満たすだけでも価値があると思います。
自社の商品開発の際、「どの欲求を満たそうとしているのか?」を考えてみるといいでしょう。
そして、商品開発だけでなく、自社が提供する価値そのもの、いわゆるUSP(Unique Selling Proposition:独自の売りものの明示)もこの視点で考える。
「顧客幸福を実現させるために、自分たちは何を売っているのか?」
「主体的、能動的、将来への意義の視点があるか?」
私も意識して仕事をしていきます!!

それではまた。
Mauruuru

(参考文献:日経トップリーダー2021年6月号)

〈直近のセミナーのご案内〉
・6月19日(土)-20日(日)第26回うどん県MGセミナー2021 満席間近
・7月24日(土)-25日(日)TOC利益力改善セミナー2021
・8月21日(土)-22日(日)第27回うどん県MGセミナー2021 満席御礼!!
・10月16日(土)-17日(日)第28回うどん県MGセミナー2021 満席間近
・12月18日(土)-19日(日)第29回うどん県MGセミー2021

ko-manage.com