資金繰り計画表、誰が作っていますか?

Ia ora na!

経営で重要な資料と言えば、損益計算書貸借対照表キャッシュフロー計算書の財務三表がありますが、それよりも重要なものがあります。
それは何か?
 
それは、資金繰り表です。MGでいうところの第一表ですね。
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MGでは、ゲーム中(期中)に記入していく帳票はこれだけで、損益計算書貸借対照表キャッシュフロー計算書はゲーム終了後に決算として計算していきます。

実際の経営でも同じ。財務三表は結果の資料であって、期中で大事なのは資金繰り表です。
なぜなら、ひとつひとつの意思決定の度にお金が増えたり減ったりして、現預金残高によっては意思決定に制約がかかるため、そして、現金がショートしてしまったら会社は倒産、そこで終わってしまうためです。

今、新型コロナウィルス感染症の影響を受け経営が厳しくなったクライアントが、金融機関と相談して「新型コロナウィルス感染症特例リスケジュール」を申請することとなりました。
これは、これまでの再生計画策定支援だけでなく、既存の借入に最大1年間返済猶予を行う特例支援です。そこで求められる資料もこの「資金繰り計画」です。

その資金繰り計画表ですが、誰が作成していますか?
経理担当です」
コンサルタントです」

果たしてこれでいいのでしょうか?
会社の存亡の危機の時に、社長自らが作らずに他の者に作らせている。それで大事な大事な意思決定ができるのでしょうか?
そのような経営者の姿勢では、危機を乗り越えることなどできません。
これは我々コンサルタントにも問題があります。
コンサルタントが体裁を整えて資金繰り計画表を作り、金融機関、支援機関に提出している実態。その結果、計画との乖離、計画未達が・・・。

コンサルタントは、本来、資金繰り計画表の考え方、作り方を支援することが仕事であり、実際に作るのは社長自身でなければなりません。
社長自らの手による資金繰り計画であるからこそ、金融機関に自らの言葉で説明でき、さらに正しい危機感を持って「絶対にやり切る」という覚悟ができる、危機に際して陣頭に立つことができるようになると思います。

資金繰り計画は、社長の姿勢、決意、覚悟の表れです。
自社の最重要事項である「資金繰り計画」、ぜひ自らの手で作成してください。

それではまた。
Mauruuru